菱食の廣田正会長が3月末に代表取締役を退任、相談役に。
1995年に食品卸で初めての株式上場、年商も一兆円超に引き上げるなど「卸の産業化」に取組む。
18年間務めたトップの座を降りる。
-この時期に退任することを決めた理由は?
「小売業のオーバーストア状態は激しくなり、メーカーは販促費を出せなくなっている。板挟みになった卸は、一段と苦しい立場に追いやられている。この危機的な状況で会長を退くことには社内にも異論はあった。」 「しかし、世の中の変化が速すぎる。人口減や高齢化による消費の変化、これに伴うメーカー再編などのスピードは予測以上だ。菱食も痛みを伴う構造改革を一段と踏み込んで進めていかねばならない。これは私ではなく、次の人にやってもらいたい。」
-改革路線を敷いたのは廣田会長だ。自らその推進役を続けることは考えなかったのか?
「惣菜開発を手がける子会社、アールワイフードサービスを菱食本体に吸収したことで、次世代の卸づくりに取組む体制はできた。いわば、器は私たちが作った。その中身を作る役割は若い世代が担うべきだ。今年後半から、その成果が順次出てくるだろう。」「私も今年で七十四歳。本当は二期四年も会長を続けるつもりはなかった。私が社長になったのは五十六歳のときだ。先輩たちも私たちに任せてくれたのは偉かったと思う。この期待に応えようと、発奮してがんばってきた。それと同様に、今の菱食にも若返りが必要だ」
-今回の人事には三菱商事が関与したのか?
「一切関係ない。幸いなことに、これまでもほとんど干渉してきたことはない。」
-今後の仕事は
「酒類卸子会社のリョーショクリカーは(ミツカンなどが出資している)パートナーが多いので、今後の事業展開について話し合わなくてはならない。これは私がこれまでやってきた手前、責任がある。もうひとつの仕事として、全国の拠点や小売業を回りたい。相談役の立場で若い人たちの意見を聞くと同時に、お世話になった取引先の皆さんに挨拶する。業界団体の仕事にも重点を置いて、卸会社の地位向上のお役に立ちたい。」
0 件のコメント:
コメントを投稿