2007年2月18日

【小売】気象を活用したマーチャンダイジングの必要性が大きくなる

スーパーでは、ハクサイなど鍋物用食材が伸び悩んだ。カセットこんろ大手の岩谷産業は「出荷台数の前年比は1月末までで、こんろが7%、ボンベが5%落ちた」とため息をつく。

鍋料理の友のビールを見ると、ビール類の1月の出荷量は前年比5.6%増とむしろ好調だ。キリンビールは「鍋の回数は減ったかもしれないが、暖冬なので最 初の一杯だけでなく、次もビール、と需要が増えたのでは」と分析。スーパーでは、鍋物用食材は伸び悩んでも、トマト、キュウリなどの野菜は売れ行きはい い。イトーヨーカ堂ではサラダ用ドレッシングの売り上げが約1割増えた。

ドラッグストアのマツモトキヨシの店では、例年は山積みになる携帯カイロの30個入りお得用パックをほとんど見かけない。今年の主力は少量の10個入りだ。

厳寒の昨シーズンとは一転した暖かさで、寒さを頼りにする商品やサービスは苦戦を強いられている。スーパーの西友や「ユニクロ」を展開するファーストリ テイリングはロングコートやセーターなどの冬物衣料の売れ行きが悪く、早めにセールを始めた。それで利益率が下がり、業績予想を下方修正した。

電気カーペットや電気毛布も事情は同じだ。業界団体の調べでは、昨年12月の売れ行きは1年前より15~20%ダウンした。都市ガス販売量も7%減。灯油の販売が落ち込んだ新日本石油は、過剰な在庫を解消しようと、冬場では異例の輸出に踏み切ることを決めた。

 お出かけ用商品も売れている。イトーヨーカ堂では高齢者向けを中心に、ウオーキングシューズが前年比30%増。介護用のステッキも好調で「散歩に出る人が多いのでは」と驚く。

 百貨店各社は例年より2週間程度早い1月半ばから春物商戦を始めており、西武百貨店池袋店では春ものの薄手のコートやワンピースの売り上げが前年より15%増えた。

 行楽用も兼ねて好調なのが、お茶やジュースのペットボトルにビール、花粉症用のマスクや制汗剤などだ。今月下旬に発泡酒の新製品を売り出 すアサヒビールの荻田伍社長は「大いに期待している」とほくほく顔だ。森永乳業は「ピノ」などのアイスクリームの売り上げ増を受け、工場のフル生産が続 く。

 スーパーの店頭では、伸び悩む白菜やネギなどの鍋物用野菜を尻目に、キュウリやトマトなどのサラダ用野菜にドレッシング、つけめん用のうどんやそばが例年を上回る勢いで売れている。

 松江市内のドラッグストアでは、低調だった花粉症対策コーナーへの客足が本格的な悲惨となった十四日を境に一変。マスクや点鼻薬などの関連商品を求める人が急増している、という。

 花粉は▽晴れて気温が高い▽空気が乾燥していて、風がやや強い-などの気象条件で多く飛散する。同研究所の多田納力グループ科長は「高めの気温で風の強かった十四日の気象で花粉の影響を受けた人が急増したのではないか」とみている。

異常気象と経済 / ワードBOX / 西日本新聞:

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