2009年12月27日

優良スーパーマーケットの競争戦略

 マイケル・ポーターが主張する競争戦略についてはさまざまな議論があるが、少なくとも現状既存店売上高が昨年対比95%を切る食品スーパーマーケットに関しては、ポーターの主張する競争戦略が無いことは明らかだ。
 食品スーパーマーケットには(1)都市圏に出店するものと、(2)地方展開するものの2類型があり、前者は肥沃な商圏の特定階層部分に集中化し、後者は人口密度の低い商圏の大部分をとるために特定地域に集中化することでポーターの言う集中戦略を実現する。また、前者は競合他社との差別化をとり、後者は競合他社に対するコストリーダーシップを実現することで競争に勝ちゆくことが、これまでの経験値から見てとれる。
 実際には、この両者において成功しているスーパーマーケットをみると、①都市圏型・差別化と②コストリーダーシップの2類型となっている。これはコストリーダーシップは全ての市場において有効だが、差別化は一定以上の肥沃な足元商圏が無くては成り立たないことが原因と思われる。
 現在、デフレ下でも売上高を大きく伸ばしている企業は、これもポーターのバリューチェーンに沿って自社の事業の組み換えを行っている企業である。
 例えば差別化で急成長中の東京都内某社は、小売業としての店舗チャネルのみの役割から、垂直統合による生産段階まで踏み込むことで、高い粗利益率を取れる商品を開発し、それを重点販売することにより売上および収益を上げている。
 また、低価格競争で勝ちゆく企業は、単に垂直統合のみではなく、機能の組み換えを大胆に行い、低コストに耐えうるコストリーダーシップを作り上げている。例えば、これまでは発注作業は店舗における作業であったが、これを本部集中化することで、発注作業そのものを補助的機能として主たる業務から外している。その他生鮮食料品の店内加工のセンター集中化も、主機能の補助的機能への変換に他ならない。
 これらの企業は、意識的に競争戦略を見直すことで成功を収めているが、その他の食品スーパーマーケット群には戦略的な意図がみられず、業績向上の兆しがない。
 

2009年10月8日

Making Innovation Work

Wharton School から2006年に出版された、Making Innovation Work を読みました。
サブタイトルが、How To Manage it, Measure it, and Profit from it となっています。
イノベーション論でも、技術的な側面ではなく、ビジネスモデルイノベーションを主眼にした著作です。特に重要なことはイノベーションが行われる背景にある企業風土や個人のモノの見方考え方を重視している点で、まさに今後のビジネス変革にとって必須の書であると思いました。
現在も、小売向けの企画・ITコンサルテーションを実施していますが、次の我々の目標として、いかにInnovativeな人材を育てていくかということが、最重要課題だと思いますし、そのための準備にすぐに着手しなければならないと考えています。
イノベーション実行企業の背景にあるものを提供していくことが我々の使命です。

2009年8月24日

小売業における在庫管理の重要性

小売業では、旧来売上情報のみを偏重して重視してきた。
本来は、発注-仕入-販売(廃棄・不明ロス)-在庫-発注・・・というサイクルで日々のオペレーションがなされている以上、何をいくつ仕入、いくつ売り、いくつ残っているかと言うことは当然判別するはずなのであるが、多数の品目に対する管理作業の多さや不正確なオペレーションにより、これらのサイクルがとらえられないため、取りあえず売上情報のみで、品揃えや販売計画を作ってきたためである。
しかし、近年の食品の安心安全意識の高まりなどの外部からの圧力や、他店との競争激化による価格低下=粗利益低迷、人や設備のコストの上昇などの内部からの要請により、これらをドライブする商品の動き、特にその結果としての単品在庫に対する管理の重要度が高まってきている。
ICT活用の先進企業においては、単品在庫のリアルタイム把握により、旧来のビジネスモデルの変革を成し遂げ、コスト競争力を生み出すことができつつある。
これらを如何に実現していくか、そのキーワードが周辺技術の革新と、ビジネスメンタリティの変革である。
前者は流通BMSや商品マスタ同期化といった新技術であり、それを可能にするICTの飛躍的な革新である。後者は組織のリーダーシップとそれを生み出す人の意識変革である。

流通ビジネス標準メッセージの先にあるもの

流通BMSが生まれて早くも2年間が経過した。そもそも、流通BMSの技術背景には単なるインターネット閲覧から、データ交換を可能にするものがあり、それによりインターネットを活用した自動的なデータ交換がおこなわれるはずであったにも拘わらず、今なお閲覧技術のみによるWEB-EDIが小売-卸売間のデータ交換で数多く見られる。
なぜ、WEB-EDIが猖獗しているのか?その原因として標準化の遅れや実現ハードルの高さ、小売業の優越的の濫用などが言われるが、その根底にあるのは、「流通業に携わる人々の中に、未来のための革新をするマインドを持たない人が増えてきたこと」につきるような気がする。
NIH症候群や、ビジネスモデル変革への熱意の能力不足が、これらの状況を引き起こしている。
今後のサプライチェーン全体の効率化による、流通業の生産性の飛躍的な上昇を可能にするために、今こそ新たな行動変革が望まれる。

画像情報の活用方法とその未来

店舗内にある防犯用ビデオカメラは、今やどの小売店舗にも設置されているが、そのほとんどは本当に防犯用としてのみの機能しか果たしていない。いや、防犯用としての機能も怪しい。
なぜならば、それが万引犯等への抑止効果を目的とするだけであれば、張り子のカメラで良いわけだし、画像を録画していても、異常検知を24時間人間が行うことも非常に困難である。
それでは監視カメラ先進国の英国ではどうかというと、カメラとITが連結することで様々な自動的な監視が行われている。それは本質的な「防犯」ともいえる。
例えば、駐車場でのうろつきの監視、突然走り出す不審者の検出、不審物などの置き去りの検知など、犯罪が起こる前にITがそれを関知し、責任者に通報することができる。
さらにそれらの知的監視システムにより、入出場の人数の把握や、待ち行列の人数検知、店内の人数検知など、今後の新しいビジネスモデルが生まれるかもしれない。
いずれにしても、単にカメラを設置し(しかもこれ見よがしにぶら下げ)、録画するだけの第一次世代はそろそろ終わりを迎えるに違いない。

小売業のICT化の潮流の変化

小売業のICT化の潮流が大きく変化している。一昔前のアプリケーションからハードウェアまでをセットにしたソリューション提案が、破綻を迎えつつあるからだ。
この10年間に小売業のICT化の範囲は、それまでは範囲外であったモノの多くをICTの範囲に加えてきた。例えば、計量値付機やプライスカード、エネルギーコントロールや、監視カメラ、IP電話などが新たにICTの投資範囲になり、それらの投資を個々で考えると、到底投資不能な金額が積み上がってしまう。
その原因は、アプリからハードまでの一体化提案にある。
これを解決するための手段としてのクラウドと言う概念やマッシュアップという概念がある。今後の小売業のCIOはこれらの技術に対して注意深く観察する事が必要である。そして、コストを新しいレベルにまで下げながら、ICTを十二分に生かした新たなビジネスモデルを築いていくことが重要である。

クルト・レヴィン

組織成長の前に人材成長があるとするならば、人材を成長させるための鍵を掴んでおくことはとても重要なことである。クルト・レヴィンの場の行動科学によると B=f(p・e) すなわち、行動は個人特性と環境とに依存する。組織の行動は個人の行動の総和であるから、組織を成長させるためには、成長を目指すための個人を多く擁しなければいけない。成長を目指すための個人とは、先天素質としてそのような個性であることと、後天環境がそれを促進する風土を持っていることのどちらか、できれば両方が必要である。少なくともどちらかがマイナスやゼロではいけないと言うことだ。
しかし、組織の中には成長に対してマイナスのベクトルを持つモノが多くいる。故にマイナスをプラスにするための意識改革が必要になってくる。また、折角個人がプラス方向であっても環境がマイナスのベクトルを持っていては何にもならない。環境にプラスのベクトルを持たせるための、強いリーダーシップが必要である。

2009年7月26日

アライアンス成功のための7カ条

①目的・目標・スケジュールが明確に定義されていること
②双方の企業が補完しうる経営資源を保有していること
③Win-Winの関係であること
④経営者の強いコミットメントがあること
⑤各レベルの良好なコミュニケーションがはかられていること
⑥アライアンス条件が契約書に詳細に定義されていること
⑦参加者が提携に興味と情熱をもっていること

2009年5月31日

セブンイレブンに公取が・・・

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090528/crm0905282330047-n1.htm

弁当などの見切り値下げや廃棄は社会問題としての食品のムダの排除をどうするかと
言う問題を含んでいる。日本全体では多大な量の食品のムダが出ているわけで、
特にコンビニ弁当のムダは大変な問題だ。
これを減らすための技術を工夫することは、流通業全体としての課題といえるだろう。

2009年5月7日

米スーパーバリュー、新CEOにウォルマート出身ハーカート氏

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090507AT2N0600407052009.html

「人依存」からの脱却目指し 8システムを一挙統合

ATM・POS関連機器製造大手の富士通フロンテックは今年8月、営業、受注出荷、生産など八つのSCM(サプライチェーン管理)システムの統合を完了した。人に依存していた従来システムに比べ、納期回答や部品手配を最大14日から1日に短縮するなどリアルタイム化を目指した。理想のシステムを求めてERPパッケージでなく手作りを選択。同時に機能のスリム化を進め、2年弱でのプロジェクト完遂を果たした。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20081125/319834/

2009年3月30日

「技術に詳しければ、業務知識は補える」

「死に筋」商品をカットし、売れ筋商品を最適価格で売る案を加盟店側に提示。自動発注機能も備えて、売れ筋商品を欠品させず確実に売れる体制を作った。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090326/327233/

2009年2月13日

富士通SSL、「GroundWork Monitor」に日本企業向けサービスを追加して提供開始

http://it.impressbm.co.jp/e/2008/12/18/354

オープンソースのネットワーク監視、これからのチェーンストアに必要な機能です。

2009年1月27日

Google Appsについて

Google Appsを使ってポータルやメールソリューションを一元管理する企業・団体が増えています。
これまでの高価なイントラネットやメールのパッケージプログラム導入が曲がり角をむかえ、今後この分野は限りなく社会的インフラとしてランニングコストだけで使えるようになるということになりそうです。

Microsoftの最大のライバル「Google Apps」について知っておくべきこと
日本大学:
セールスフォース、CRMアプリとGoogle Appsの連携を拡大する新ツールキットを提供:
電算システム、Googleの企業向けアプリケーションサービスを
富士ソフト、全社約1万人を対象に「Google Apps Premier Edition」を導入
ユニ・チャーム社内メールをGmailに移行、既存メールの制約なくし、使い勝手を向上
Google AppフレームワークGAEO、日本語ドキュメント登場
サーバ手配不要!App Engineで動くCMS
コープさっぽろ食の“安全・安心”をネットで確認,最大65万人がGoogle Apps活用

もちろん良いことづくめではありません・・・
Google Appsの障害が意味するもの (1/2)
Google、「Google Apps」に99.9%のサービス品質保証制度

しばらくの間、論議が盛んになっていくかもしれません。

不況下でもうまい価格対応で伸びる企業

http://www.jmrlsi.co.jp/menu/mnext/d02/03/economist200901.html

2009年1月25日

スーパーバリューが50店舗を閉鎖

By Pork news staff  |  Wednesday, January 14, 2009

スーパーバリューは米国経済の下降に伴い、コスト削減の為に50店舗を閉鎖すると公式に発表した。スーパーバリューは米国における3番目に大きなグロサリーの小売チェーン。

スーパーバリューの会長であり最高経営責任者であるJeff Noddleによれば、2006年にミネソタを足場にするスーパーバリューがアルバートソンを取得したときに多くの店舗閉鎖が行われた。昨年も25店舗を閉鎖した。しかし最高財務責任者のPam Knousは、同社は1100店舗以上を運営していて、これは異常な数ではないと指摘している。

スーパーバリューは今年度第3四半期に約30億ドルの損失が出たことを11月の終わりに発表した。ウォルマートのような競争相手との競合の増加、また消費者の購買行動の変化に対する対応が遅いことが同社の問題である。

「リスクユニバース」で文書化 内部統制の仕組みで環境経営も、富士通が新コンサル

http://www.atmarkit.co.jp/news/200901/23/fujitsu.html

2009年1月16日

2009年のエイジテック・アンド・ブレインズの体制について

2009年1月現在の体制及びサービスは下記の通りです

【セールス部門】
揚原 浩 (President, C.E.O)
 海外向けの営業商談全般のサポート
 特に日台の経済交流に向けた取り組み全般

塚田 芳樹 (Executive Director)
 ITソリューションのセールス
 専門店POS、監視カメラ、ネットワークなどの機器のセールス
 専門店向けコンサルティングセールス

【技術部門】
袴塚 邦彦 (Senior Technical Consultant)
 各種ハードウェアに対する評価、運用コンサルティングサポート

【コンサルティング部門】
山本 慎一郎 (Senior Administration Consultant, Senior Executive Director)
 小売業へのコンサルティング
 ITベンダへの教育啓蒙コンサルティング

江澤 孝 (Senior IT Consultant)
 小売業のITおよび業務コンサルティング

加藤 徳治 (Senior IT Consultant)
 情報システム導入のためのプロジェクトマネジメントコンサルティング
 ホットシリーズ(i-net社製品)の導入及び適用コンサルティング
 ERPシステム導入時のコンサルティング

【管理部門】
佐藤 勝治 (Administration Manager)
 バックオフィス業務全体、経営管理

以上となります。

2009年1月13日

システムへの飽くなき愛着が成長の原動力

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0901/08/news001.html

絶好調の英テスコ、米ウォルマートの最大のライバル

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090107/182067/?ST=manage

テスコの強みは大量データの販売活用

テスコの海外事業の好調は今後も続きそうだ。英調査会社IGDは最近の報告書の中で、テスコは年平均11%のペースで成長を続け、2012年までに仏カルフール(CARR.PA)を抜いて世界第2位の小売業になると予測している。

 大量のデータを管理し、それを販売に活用する。この分野での秀でた能力が、独小売大手のアルディリドルをはじめとする世界の競合大手に対してテスコが大きく優位に立つ要因となっているとアナリストは分析する。

 データ処理はありふれた単調な作業にも思えるが、テスコに2つの大きな強みをもたらしている。1つは、コンビニエンスストアからハイパーマーケットまで、規模の異なる複数の小売店舗形態を展開する比類のない能力。そしてもう1つは、多くのアナリストが認める「どこよりも多彩で豊富な自社ブランド商品」を提供するための、市場に関する知識だ。

 テスコは傘下の英データ処理・分析企業ダンハンビーが収集したデータを活用して、新たな店舗形態の設計から店舗レイアウトの調整、自社ブランド商品や対象を絞った販売プロモーションの開発に至るまで、事業のあらゆる面を管理している。

キリンビール/2009年は物流効率化推進、共同調達・配送も拡大へ

http://www.lnews.jp/2009/01/30513.html