2007年4月16日

セブン&アイHLD

東洋経済オンライン | 投資情報 | 3382 セブン&アイHLD: "中期計画達成は困難。成長戦略の練り直しが必要

中期計画達成は困難。成長戦略の練り直しが必要

  前2007年2月期は、売上高5.3兆円(前期比37%増)、営業利益2868億円(同17.1%増)と増収増益。しかしミレニアムリテイリングとヨーク ベニマルの新規連結の寄与が大きく、それらを除く既存事業ベースでは売上高7.3%増、営業利益は4%増にとどまる。会社計画に比べても売上高で422億 円、営業利益で182億円の未達に終わった。
 セグメント別で見ても、好調といえるのは金融のみ。GMS部門(ヨーカ堂)も増益に寄与したが、 1200人規模の人員削減や家賃の値下げ交渉などで約130億円のコストダウンを行っており、増益はこれらの経費削減効果が大きい。既存店売り上げは1% 減、衣料品が低調で粗利率も0・6ポイント悪化しており、本業が順調だったとは言い難い。
 さらにコンビニセクターは1.8%減の営業減益に終わった。セブン-イレブン・ジャパンが、オーナー不足による出店計画未達や夏場の不振などで、1979年の上場来初の減益となった。情報システムの入れ替えでも経費が膨らんだ。
  今08年2月期の会社計画も営業利益3000億円と市場予想を大きく下回る。『会社四季報』春号でも営業利益3300億円を予想していたため、300億円 の未達。その理由として①電子マネー「ナナコ」の導入が約160億円のコスト増(コンビニで100億円、金融で60億円)、②セブン銀行のATM入れ替え と「ナナコ」対応のコスト増――などが挙げられる。特に電子マネーの導入コストが予想以上に重い。そのほか、ヨーカ堂もリストラ効果が一巡して増益幅が縮 小する可能性があり、ミレニアムも予想以上に収益改善のピッチが遅い。「四季報速報」も現時点では会社計画数字を踏襲する。
 電子マネー導入は将来の先行投資と評価できても、コンビニ、GMSとも今後の利益拡大に不安が残る。中期計画における09年2月期の営業利益3800億円(ベニマルを除くベース)の達成はほぼ困難。今後、成長戦略を改めて打ち出す必要があるだろう。

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